●まず学ぶことの楽しさを思い出そう
私たちは、リテラシーを身につけるというと、学ぶことだと考えます。そして、「学ぶこと」というと多くの方は受験勉強や資格試験などを思い出すのではないでしょうか。
しかし、本テーマで取り上げている成人した後の学びは、全国試験での偏差値の上昇や志望校への合格、資格取得を目的とするものではありません。(今後、成人後に再度受験勉強や資格取得を目指すケースはありえますが、今回は省略します。)
では、成人した後には、なぜ学ぶのでしょうか。
「必要に迫られ」、「勉強しておかないと心配だから」、「やっておかないと困るかもしれないから」、等々の理由を思い浮かべるケースが多いのではないでしょうか。
ただ、これらの理由は自分自身にとって、受身的な理由であるという点に難があります。自分自身が学習を継続していくためには、自分自身が積極的に学びに取り組んでいく理由を明らかにすることが大事だからです。
この点を明らかにすることが、学習を継続していく上での1つのポイントとなります。
そもそも「学ぶことは楽しい」ということを思い出してみましょう。
子供のころは周りの人に質問してばかりしていませんでしたか。好きな絵本を何度もせがんで読んでもらったり、好きな図鑑を飽きもせずみたりしていなかったでしょうか。
このような経験の中から、子どもたちは自分自身でできることを増やし、世の中を理解し、将来の夢を育んでいったのではないでしょうか。
自分自身の将来の夢を実現するために「学ぶ」、「リテラシーを身につける」のは自分自身の人生の目的を実現するための手段であることを再確認しておきましょう。そして、繰り返しになりますが、自分自身が「学ぶことが楽しかった」経験や学んだことで「実現できたこと」を思い出してみましょう。
●自分自身が学ぶ目的を書き出そう
あるリテラシー分野を身につけようと感じたら、まず最初に自分は、何のためにこのリテラシーを身につけたいのか、身につけて何を実現したいのかを「書き出して」みましょう。頭の中で考えているだけではダメです。頭で考えていることは具体的ではありません。他の人にもわからないため、相談にのってもらうこともできません。
学びを進めていく上では、学習の計画を作成することが必須で、計画の最初には自分が学習する目的が書かれなければなりません。目的がないと計画はありませんし、目的が明確でないとその目的を実現するための計画は作成できません。
私は60代ですが、年金生活のことを考えると、金融リテラシーについて勉強が必要なのではないかと、最近感じています。
今、世界的なインフレの進展が気になっています。わが国でも値上げの報道が相次いでいます。現在の現金の価値が目減りする可能性があるかもしれないので、保有する現金を移転する資産にはどのようなものがあるかを知りたい、と思っています。
私の今の不安は、「現金の価値の目減り」です。このことに対する対応方策は、「インフレに強い資産」の活用になります。昔から金(ゴールド)はインフレに強いと言われていたように記憶していますが、今はどのような資産があるのでしょうか。それぞれの特徴(メリット・デメリット)、価格、手数料などの費用などといった情報を調べようと考えました。
これらの情報はネットで検索すれば数多くヒットします。ネットの情報の選択にあたっては、政府、業界団体、専門家などの信頼できるサイトでまずは確認するのがいいでしょう。
そして、自分の目的と自分自身の資源(学ぶために使うことのできる時間やかけることができる費用など)を勘案して、それをやることの自分自身にとってのメリット・デメリットを考え、最終的に自分自身が納得したことを実行することになります。
自分自身のことを他人任せにはできません。自身で決断できないのであれば、私はそのことには取り組みません。「他人に言われるがままやって思った通りの結果にならなかった」といって後悔しても始まりません。
私の場合、自分で決断できない理由の1つに、リスクの発生確率とその時の被害規模がわからないということがあげられます。未来のことは誰にも分りませんが、過去の例だとその程度なのかをまずは調査するようにしています。
●「再販価値」に気づいて見え方が変わりました
本ブログの【理念】は、「①新鮮な毎日に出会うために(見方が変わると見え方が変わる)」です。
なぜ学ぶのか。それは学ぶことにより、従来とは違う見方を手に入れることができるからです。見方が変わると、世界の見え方が変わります。以下では、そんな一例を紹介してみたいと思います。
将来の現金価値の目減りへの対応を調査分析している最中に、ネットの記事の中の「再販価値の高い商品」に気が付きました。
一度購入した商品を販売する再販価値については、高級自動車が良く知られていますが、その他にも購入時の価格と比較して再販価値が維持されている商品があることがわかりました。
このような商品を購入することは、自分自身にとっては、単なる消費ではなく、現金資産を現物資産に置き換えたものと考えることもできるのではないかと気づきました。
このことに気づいた時期がちょうど夫婦の記念日が近かったため、妻に相談してみました。すると、妻が欲しかったものがまさにこの再販価値が高いとされているブランド品だったのです。そして、その商品を妻にプレゼントしたところ、大変喜んでくれました。
私にとっては、現金資産を再販価値の高い商品に交換でき、妻は価値の目減りしないブランド品を手に入れるという、一挙両得の気分でした。
この経験をしたことで、再販価値の高い商品に目が向くようになりました。自分が購入する商品を選定する基準に、再販価値がどうかを気にしたりするようになりました。また、家族へのプレゼント選びに際しての選択肢が広がったり(再販価値が高いなら少し値段が高くてもよいかと考える)、再販価値という観点から商品を探してみるといった時間に楽しみを感じることもありました。
現金資産を再販価値の高い商品に移転するという方法に気づいたことで、商品の見方・見え方に影響し、ささやかながら生活に豊かさを感じられた例として紹介しました。(なお、再販価値のあるとされる商品が、将来も同様に再販価値があるとは限らないことに留意してください。)
次回は、リテラシーを学ぶ上での学習プランづくりについて考えてみます。
この続きはこちら↓
===========
↓↓当ブログおすすめ書籍一覧はこちら↓↓
おすすめ書籍一覧===========
コメント